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ショウガ科ハナミョウガ属の多年生草木。
別名サンニン、アルピニアとも呼ばれます。
低地の原野に生育し、野山に自生する他、
公園、道端や庭先など、どこにでも生えている、
沖縄の人々が愛している雑草です。
高さは2〜3m(最大で約5mにもなると言われいます)
長隋円状の緑濃色の葉には独特の芳香があり、
初夏には白く可憐な花が咲き、
初秋には赤茶色の実がなります 。
(2004年撮影 )
様々な効能をもつ月桃、沖縄では最も身近な植物として利用されています。
独特の爽やかな芳香のある
月桃の葉。くすのきやひのきと同様、防虫・抗菌効果があり、沖縄ではこれで餅(ムーチー)や饅頭を包んで食べます。
防虫剤代わりに衣類タンスに入れて使うこともあります。また、有機肥料に月桃からとれるエキスを混ぜると、害虫忌避剤としても使えるそうです。
月桃の種子は漢方薬として健胃、整腸、食欲増進、毒虫刺されの対処、咳止めなどに利用されてきました。「仁丹」の原料にも、月桃の種子が使われているそうです。
月桃の茎は、繊維質が強いことから、以前は、サトウキビ等を結束するのに使用されてきましたが、今は紙(月桃紙)を作ります。抗菌性があることもあり、建築用壁紙としても利用されています。
最近は、抗酸化作用(ポリフェノール)が注目され、アロマテラピー・化粧水等に、使われているそうです。

旧暦の12月8日は、沖縄の人々にとって馴染み深い「ムーチー」の日です。 
ムーチーとは月桃の葉に餅を包み蒸した餅菓子です。蒸すことで、月桃はスパイシーな香りを放ちます。その日各家庭ではムーチーを作り仏壇に供えたり、軒下に吊すなどして1年の厄払をします。子供は、自分の年の数だけ吊るされたムーチーを食べ、健康を祈願します。
また、初めての赤ちゃんが産まれた家庭では「初ムーチー」といって親戚や近所に配ります。
ムーチーの日には、天気予報よりも高い確率で寒波がやってきます。この寒さを沖縄では「ムーチービーサ」と呼んでいます。 旧正月を控えた12月8日、家中に月桃の香りが漂います。
(2005年4/24撮影 )
(2006年5/14撮影 )